(財)先端建設技術センター 先端建設技術 技術審査証明 第202005号
(社)農業農村整備情報総合センター NNTD 登録No.0223
エポコラム工法の概要
エポコラム工法は,地盤中にセメントスラリーを注入し,籠状攪拌翼の外翼と芯翼,中翼と掘削ヘッドが相対して回転する複合相対攪拌機構により,三次元的な混合・練込みを行う工法である。低速回転・高トルクによる大径コラムの築造や礫層・硬質地盤対応が可能な技術として技術審査証明を取得している。
特徴
施工コストの軽減と工期短縮
大径コラムの築造で、一工程当たりの施工量の増大が図れ、施工コストの軽減と工期の短縮が可能。(コラム径 標準Ø1.6m〜最大Ø2.5m)
- 攪拌性能が高い
エポコラム翼の『羽根切り作用』とそれに伴う『練込み作用』によって、土壌とセメント系スラリーとの均一拡散や土塊の崩壊を促進させるため攪拌性能が高い。 - コラム相互の接合隔着が完全
外翼が攪拌翼土中の土塊を抱え込み、翼外部へ「まきだし現象」がないことから、コラム相互のラップ部の接合隔着が可能。 - 転石層でも混練攪拌性に優れる
エポコラム翼の主翼は両端部が回転軸に固定されているため、転石等に遭遇しても損傷し難く、また礫層を押圧せずに掘進する機能を持ち、転石層でも混練攪拌性に優れている。 - 杭芯の精度保持性が高い
回転軸の剛性が高く、翼の相対回転による求心性の効果で杭芯の精度保持性が高い。
適用目的
- 盛土・切土のすべり防止
- 圧密沈下の低減
- 支持力の増大
- 土圧の低減
- 変形・変位の防止
- 重要構造物の防護
- 建築物の基礎
- 耐震補強・液状化対策
- 土壌汚染対策(現位置浄化・不要化・封じ込め)
- その他改良工事
エポコラム攪拌翼機構
攪拌翼の外形図
エポコラム翼の回転機能は外翼と内翼が同一方向に回転し、中翼と削孔ヘッドが、逆回転する機構を有する複合相対回転翼である。
各々の外翼3枚および内翼・中翼各2枚が『羽根切り作用』に伴って、相対回転する翼間 の土壌が対流流動を強制され、土壌と固化材との『練り込み作用』によって、コラム体中に固化材の均一拡散や土塊の崩壊を連続的に繰り返し、均質なコラムを造成する。
エポコラム工法の施工手順
エポコラム工法の特徴を生かした新工法
エポコラム工法の特徴である低速回転・高トルクを生かした新工法としてエポコラムLoto工法,エポコラムTaf工法がある。
- エポコラムLoto工法
エポコラムLoto工法は,大径改良体造成を目的として,翼中吐出機構と水平・鉛直補助翼の開発し,Ø1.6mから最大改良径2.5mの造成を可能としている。 - エポコラムTaf工法
また,新たに開発したエポコラムTaf工法は,地盤中の残置既製杭や改良地盤等,従来工法では先行削孔等が必要な障害物が存在する場合に,一工程の改良施工を可能とした工法である。残置既製杭の破砕・改良の同時施工では,撤去工が不要となり経済的になる上、廃棄物の有効利用を図れ、環境負荷を低減できる。